0.25秒を操る

ボールの到達時間の幅に合わせて、スイングを開始するタイミングを調節できなければ、多種多様な変化球をバットの芯でとらえることができません。

この時間の幅がバッティングの”間合い”といいます。

この間合いを調節できる打者は、ボールを引き付けて打つことができます。

どんな球速のボールが投じられてきたとしても、スイング準備にかかってから「本スイング」を開始するまでの間合いを長くしたり短くしたり操作することができれば、全球種に対応可能な状態を作りだせます。

しかし、その操作が必要な時間幅は無限ではありません。

投手が投げる球種のなかで、もっとも短時間でベースに到達するものから、もっとも時間がかかるものまでをカバーできれば、充分なのです。

<投手が軸足を折り曲げはじめる瞬間からボールがインパクトゾーンを通過するまでの初速別の所要時間>

・100kmのカーブ・・・(23球)      1.37秒

・110kmのカーブ、チェンジアップ・・・(13球)       1.32秒

・120kmのスライダー、フォーク、チェンジアップ・・・(33球)          1.27秒

・130kmのスライダー、フォーク、シュート・・・(48球)      1.22秒

・140kmのストレート・・・(55球)             1.17秒

・150kmのストレート・・・(2球)             1.12秒

(プロ野球計39投手、延べ174投球より算出)
上の表は投手が重心を下げ始めた瞬間から、ボールがインパクトゾーンを通過するまでの初速別の所要時間です。

これを見れば、前足かかとを踏み込んでから、1.12秒~1.37秒までの0.25秒間を調節できれば、理論上では大谷翔平投手の150kmの快速球から前田健太投手の100km台のスローカーブまで対応可能になります。

このように0.25秒の間合いでしっかりと”乗せ”をつくって”運び”、いかに並進運動を使ってエネルギーを生み出すかもバッティングにおいて重要なポイントになります。

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